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事業承継の悩み7選|経営者・後継者別の課題と根本的な解決策【2026年最新】
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事業承継の悩みとは、経営者が次世代に事業を引き継ぐ際に直面する課題の総称です。後継者の不在や税金問題、従業員との関係など、悩みは多岐にわたります。
「誰に会社を任せればいいのか、見当もつかない」「息子に継がせたいが、本音を聞く勇気がない」「このまま自分が倒れたら、従業員はどうなるのか」——事業承継に悩みを抱えていらっしゃる経営者様・後継者様は、決して少なくありません。
帝国データバンクの調査によると、日本の中小企業の約50%が後継者不在という深刻な状況にあります。しかし、多くの方が悩みを抱えながらも、何から手をつけるべきか分からず立ち止まっているのが現実です。
本記事では、300社以上の経営支援実績を持つONE SWORDの視点から、事業承継の悩みを「経営者側」と「後継者側」に分けて7つに整理し、悩みが解決しない根本原因と具体的な解決策をお伝えします。2026年最新の事業承継税制や相談先情報も網羅していますので、ぜひ最後までお読みください。

事業承継の悩みとは?|まず全体像を理解しましょう
事業承継の悩みとは、経営者が後継者へ事業を引き継ぐ過程で生じる課題や不安の総称です。
事業承継と聞くと「後継者を誰にするか」という問題だけを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし実際には、事業承継で引き継ぐべきものは大きく3つの要素に分かれており、それぞれに固有の悩みが存在します。
中小企業庁の推計では、70歳以上の中小企業経営者約245万人のうち約127万人(約52%)が後継者未定とされており、事業承継の準備に着手できていない企業が大半を占めています。
事業承継で引き継ぐ3つの要素
事業承継で後継者に引き継ぐべき要素は、以下の3つです。
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人の承継(経営権・リーダーシップ): 代表権や経営の意思決定権限、そしてリーダーシップそのものを引き継ぎます。後継者の選定と育成がここに含まれます。
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資産の承継(株式・不動産・資金): 自社株式、事業用不動産、設備、運転資金などの有形資産を引き継ぎます。相続税や贈与税の問題はこの領域に関わります。
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知的資産の承継(ノウハウ・取引先関係・ブランド): 経営ノウハウ、取引先との信頼関係、技術力、ブランド力といった無形の資産を引き継ぎます。目に見えないだけに、最も引き継ぎが難しい要素です。
なぜ悩みが「連鎖」するのか — 悩みの構造マップ
事業承継の悩みには、一つの特徴があります。それは、悩みが単独で存在するのではなく、連鎖するということです。
多くの記事では悩みを並列的に列挙していますが、実際には以下のような因果関係があります。
事業の全体像が不明確 → 引き継ぐべき資産が整理できない → 後継者の育成方針が定まらない → 相談すべき内容すら分からない → 結局、何も動けない
つまり、悩みの出発点は「事業の全体像が見えていない」ことにあります。全体像が見えなければ、何を引き継ぐべきか分からず、後継者の育成計画も立てられません。そして、相談すべき内容すら整理できないため、専門家に相談することもできないのです。
この「悩みの連鎖」を断ち切るには、まず思考を整理し、事業の全体像を可視化することが第一歩になります。
300社支援の現場から見えた「詰まる経営者」の共通パターン
ONE SWORDが300社以上の事業承継支援を行ってきた中で、前に進めない経営者には共通したパターンがあることに気づきました。
パターン①「完璧な後継者」を待ち続ける
「もう少し息子が成長したら」「もう1年業績が回復したら」——完璧なタイミングや完璧な後継者を待ち続けて、結果的に5年、10年と時間が過ぎていきます。現実には、後継者はやりながら育つものです。準備が100%整うことは永遠にありません。
パターン②「経営者保証」の問題を直視できない
社内承継・MBOを検討しているケースで最も多いのが、経営者保証(個人保証)の問題を先送りにするパターンです。後継者に「あとは頼む」と伝えたものの、金融機関との経営者保証解除の交渉を一切していないまま承継しようとして、後継者が「保証を引き受けるのは無理」と拒否するケースが後を絶ちません。
パターン③「自社株の評価額」に驚いて思考停止する
業績好調な製造業・建設業・専門サービス業の経営者によくあるパターンです。税理士に自社株評価を依頼したところ、「株価が2億円を超えている」と告げられ、相続税・贈与税のシミュレーションに衝撃を受けて動けなくなります。評価額の大きさに驚くことは当然ですが、そこから対策を打つ方法は複数あります。早期に動くほど選択肢は広がります。
【経営者側】事業承継の悩み4選 — 「譲る側」が抱える課題
事業承継における経営者の悩みは、後継者選び・税金対策・相談先の不在・引退の決断の4つに大別されます。
ここからは、事業を「譲る側」である経営者が抱える4つの悩みを、原因・リスク・アドバイスの3段構成で詳しく解説します。
悩み①|後継者が見つからない・決められない
事業承継の悩みで最も多いのが、後継者の不在です。 帝国データバンクの調査(2025年)によると、後継者不在率は50.1%に達しています。
20年前には経営者の親族が事業を引き継ぐケースが全体の約8割を占めていましたが、現在は約3割にまで減少しています。少子化や価値観の多様化により、子どもが家業を継ぐことが当たり前ではなくなりました。
「息子に継がせたいが、本人の気持ちを確認できていない」「娘には別の人生を歩んでほしい」「そもそも親族に適任者がいない」——このような声は、経営者様から非常によくお聞きします。
ONE SWORDが現場で見た「詰まるパターン」:選定基準が曖昧なまま候補者を探す
後継者候補がいない、と嘆く経営者様に「どんな人物であれば任せられますか?」と逆質問すると、多くの場合、明確な答えが返ってきません。「自分のような人間がいれば」という漠然とした像を抱えたまま、理想と現実のギャップに悩んでいるのです。
後継者選定の第一歩は、「誰がいるか」を探すのではなく、「どんな要件を満たせば任せられるか」を言語化することです。要件が明確になれば、候補者の見え方が変わります。
放置した場合のリスク: 後継者が決まらないまま経営者が高齢化すると、突然の体調不良や事故の際に事業が立ち行かなくなります。
アドバイス: 後継者は親族だけでなく、社内の役員・従業員、さらにはM&A(第三者承継)という選択肢もあります。選択肢を広げることが、悩み解消の第一歩です。
悩み②|相続税・贈与税の負担が不安 — 自社株評価の実務的な落とし穴
事業承継に伴う税金の問題は、多くの経営者様が不安を感じるポイントです。
特に自社株式の評価額は、業績が好調な企業ほど高くなる傾向があります。「うちは中小企業だから大した金額にはならないだろう」と思っていても、実際に評価してみると想定以上の金額になり、後継者が多額の相続税や贈与税を支払えないというケースは珍しくありません。
自社株評価で陥りやすい4つの落とし穴
ONE SWORDが300社を支援してきた中で、自社株評価をめぐって多くの経営者が見落としてきた落とし穴を4つ紹介します。
落とし穴①:評価額が高くなる「特定の事業年度」を見逃す
自社株評価(特に類似業種比準価額方式)は、直近3期の業績をベースに算定されます。業績が特別に好調だった年が含まれていると、評価額が実態よりも大きく膨らむことがあります。逆に言えば、評価のタイミングを戦略的に選ぶことで、税負担を適正化できる余地があります。これは節税ではなく、正当な評価のタイミング管理です。
落とし穴②:「含み益のある不動産・有価証券」が評価額を押し上げる
純資産価額方式で評価する場合、含み益(取得原価と時価の差額)に課税されます。「業績は大したことないのに株価が高い」という経営者のケースでは、多くの場合、土地や有価証券の含み益が原因です。保有資産の棚卸しを行い、事業に不要な資産を整理することで評価額を下げられる場合があります。
落とし穴③:役員退職金を活用しないまま承継する
役員退職金を適切なタイミングで支払うことで、純資産が減少し、結果として株価が下がります。退職金は税務上の費用として計上できるため、会社の節税効果もあります。ただし、この手法は金額の根拠(功績倍率)や支払いのタイミングを税理士と綿密に設計しなければなりません。場当たり的な実行は否認リスクがあります。
落とし穴④:贈与と相続のどちらで株式を移すかで、税負担が大きく変わる
「生前贈与のほうが相続税より得」と単純に思っている経営者が多いですが、実際には株価の動向・家族構成・事業承継税制の活用可否によって、どちらが有利かは変わります。贈与税と相続税の試算を比較したうえで、最適な移転スキームを設計することが重要です。
放置した場合のリスク: 税金対策を行わないまま相続が発生すると、後継者が納税のために自社株式や事業用資産を売却せざるを得ない事態に陥る可能性があります。
アドバイス: 事業承継税制の特例措置を活用すれば、自社株式にかかる相続税・贈与税の100%が納税猶予されます(詳しくは後述の「事業承継税制」の章をご覧ください)。税金の問題は、早めに専門家の力を借りれば十分に対策可能です。
悩み③|誰に相談すればよいか分からない
「事業承継を考えなければならないことは分かっている。しかし、誰に相談すればよいのか分からない」——これも経営者の方に多い悩みです。
経営者は本質的に孤独な存在です。事業承継という繊細なテーマを、従業員に相談すれば社内に動揺が広がるかもしれません。家族に相談すれば、相続問題と絡んで感情的な対立を招くこともあります。
また、事業承継は税務・法務・経営戦略・M&Aなど複数の専門領域にまたがるため、「何を誰に相談すべきか」の整理自体が難しいという問題もあります。
ONE SWORDが現場で見た「詰まるパターン」:顧問税理士「一人依存」の罠
事業承継の相談を顧問税理士に持ちかけると、「まず株価を計算してみましょう」という提案になることがほとんどです。これ自体は正しいのですが、税務面だけを切り取っても事業承継全体は動きません。「後継者の経営能力をどう高めるか」「取引先への説明をいつどうするか」「経営者保証の問題をどう処理するか」は、税理士の専門外です。
相談先を税理士一人に絞るのではなく、領域ごとに異なる専門家と連携する体制を構築する必要があります。ONE SWORDが提唱する「事業承継チーム」の考え方は、この問題意識から生まれています。
放置した場合のリスク: 一人で抱え込んだ結果、判断を先送りし続け、準備不足のまま相続が発生する危険があります。
アドバイス: 全国47都道府県に設置されている「事業承継・引継ぎ支援センター」は、無料で相談できる公的窓口です。何から始めればよいか分からない段階でも、まずはここに相談することをお勧めします。
悩み④|引退する決心がつかない
三菱UFJ銀行のコラムでも指摘されているように、高齢の経営者が勇退を選択しない理由は複数あります。後継者が決まっていないだけでなく、「経営の第一線から退く」ということ自体に心理的な抵抗を感じる経営者様は少なくありません。
長年にわたって会社を率いてきた方にとって、経営者であることはアイデンティティそのものです。引退は「自分の居場所がなくなる」「社会的な役割を失う」という恐怖と隣り合わせにあります。
ONE SWORDが現場で見た「詰まるパターン」:「俺がいないとダメ」を手放せない
300社を支援した中で、引退を最も難しくしているのは経営能力ではなく、この「俺がいないとダメ」という信念です。驚くことに、この信念は多くの場合、事実ではありません。むしろ、経営者が現場に深く介入し続けることで、後継者が育たず、組織が自走できない状態を生み出しているケースが多いのです。
引退を「突然の喪失」として捉えるのではなく、会長・顧問という形で段階的に関与を減らしていくロードマップを設計することで、心理的抵抗が和らぐ場合があります。
放置した場合のリスク: 経営者の高齢化が進むと、意思決定のスピードが落ちたり、新しい取り組みへの投資が停滞したりする傾向があります。結果として、事業の競争力が低下していきます。
アドバイス: 引退は「終わり」ではなく、「次のステージの始まり」です。会長職や顧問としての関わり方、地域貢献活動など、経営者としての経験を活かせる道は数多くあります。まずは「引退後の自分」を具体的にイメージしてみることが大切です。
【後継者側】事業承継の悩み3選 — 「継ぐ側」が抱える課題
後継者が抱える事業承継の悩みは、経営への不安・社内の人間関係・先代との比較の3つが代表的です。
事業承継の悩みは、経営者(譲る側)だけのものではありません。後継者(継ぐ側)もまた、大きなプレッシャーと不安を抱えています。
悩み⑤|経営者としての力量に自信がない
「本当に自分で大丈夫なのだろうか」——これは、後継者のほぼ全員が感じる不安です。
後継者が不安を感じる領域を具体的に分解すると、以下のようになります。
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資金繰りの判断: キャッシュフロー管理、借入金の返済計画、投資判断
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意思決定の責任: 最終的な判断を下すプレッシャー、失敗した場合の責任
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経営ビジョンの策定: 会社をどの方向に導くのか、中長期の成長戦略
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対外的な交渉力: 金融機関との折衝、大口取引先との関係維持
これらは確かに簡単に身につくものではありません。しかし、経営の力量は、生まれ持った才能ではなく後天的に獲得できるスキルです。必要な知識やフレームワークを体系的に学び、実践を重ねることで、着実に成長していくことができます。
悩み⑥|従業員・取引先との関係構築が難しい
後継者にとって、もう一つの大きな壁が社内外の人間関係です。
特に、先代の時代から在籍しているベテラン社員との関係は悩みの種になりがちです。「若造に何が分かる」「先代のやり方を変えるな」といった無言のプレッシャーを感じる後継者は少なくありません。取引先についても、「先代だから取引していた」という関係性は、後継者に自動的には引き継がれません。
先代が30年かけて築いた関係を、就任初日からそのまま引き継ぐのは無理があります。焦る必要はありません。
アドバイス: まずは一人ひとりと直接対話する時間を意識的に設けてください。特にベテラン社員に対しては、その経験と貢献に対する敬意を言葉で伝えることが重要です。「教えてください」という姿勢は、信頼構築の最も確実な方法の一つです。
悩み⑦|先代と比較され、プレッシャーを感じる
「お父さんの時代は良かった」「先代ならこうしていたはず」——先代と比較されるプレッシャーは、後継者にとって非常につらいものです。
ここで理解していただきたいのは、「創業の大変さ」と「承継の大変さ」は質が違うということです。創業者はゼロから事業を立ち上げる困難を乗り越えましたが、後継者はすでにある組織・文化・慣習を引き受けたうえで変革を求められるという、別種の困難に直面しています。
比較されること自体は避けられません。しかし、先代と同じ経営をする必要もありません。
大切なのは、先代の経営を否定するのではなく、「進化させる」という発想を持つことです。先代が築いた土台の上に、自分だからこそできる新しい価値を積み上げていく。その姿勢こそが、やがて社内外の信頼を勝ち取る最大の武器になります。
経営者保証解除交渉で失敗する3つのパターン
社内承継・MBOを進める際に見落とされがちなのが、経営者保証(個人保証)の解除交渉です。後継者に保証を引き継がせるか、解除するかの問題を先送りにしたまま承継を進めようとして失敗するケースが、300社支援の現場では繰り返し起きています。
失敗パターン①:「承継後に交渉すればいい」と先送りする
最も多いパターンです。先代経営者は「交渉は後継者が自分でやればいい」と考え、承継を先に完了させようとします。しかし、金融機関にとって経営者保証は融資の重要な担保です。先代が退いた後に「保証を解除してほしい」と申し出ても、「経営実績のない新代表への融資担保として別の保証が必要」という回答が返ってくるのが一般的です。
経営者保証の問題は、承継前から金融機関と丁寧に交渉を積み重ねる必要があります。承継後に交渉しても、手詰まりになるリスクが高いのです。
失敗パターン②:後継者に「保証を引き継いでほしい」と一方的に伝える
社内の番頭格を後継者に指名しようとした際、「経営者保証を引き継いでほしい」と伝えたことで、候補者が辞退するケースがあります。優秀なプロ経営者ほど、個人資産を担保に差し出すリスクを冷静に評価します。後継者にとって、経営者保証の引き継ぎは経営者になることのハードルを著しく高める要因になります。
経営者保証改革ロードマップ(2022年策定)以降、金融機関は保証不要の融資スキームへの移行を求められています。この流れを活用し、まず保証解除の交渉を進めてから承継を進める順序が重要です。
失敗パターン③:「経営者保証ガイドライン」を活用しない
2014年に制定された「経営者保証に関するガイドライン」では、一定の条件を満たした場合に経営者保証なしでの融資が可能とされています。また、事業承継時には特例として、前経営者と後継者の双方の保証を同時に要求しないことが原則とされています。
しかし、このガイドラインを知らずに交渉に臨む経営者・後継者が多く、金融機関の言いなりになってしまうケースが散見されます。事業承継・引継ぎ支援センターや経営者保証に精通した金融機関担当者・弁護士と連携し、ガイドラインに基づいた交渉を行うことが重要です。
自社の財務状況(無借金経営・財務健全性)を整備し、保証が不要なビジネス基盤を先に構築することが、最も根本的な解決策であることも付け加えておきます。財務体質の改善についてはLTVとは|計算方法と「LTV信仰の罠」を300社支援から解説も参考にしてください。
事業承継の悩みを放置するとどうなる?|3つのリスク
事業承継の悩みを先送りすると、廃業コストの増大・従業員の雇用喪失・地域経済への悪影響という3つのリスクが生じます。
「まだ大丈夫」「もう少し先でいい」——事業承継の悩みは、先送りしたくなる気持ちも分かります。しかし、先送りのコストは想像以上に大きいのが現実です。
リスク①|廃業による多額のコスト発生
事業承継ができず廃業を選択した場合、多額のコストが発生します。設備の処分費用、テナントの原状回復費用、取引先への違約金、借入金の一括返済など、「何もしない」ことが最もコストのかかる選択になり得ます。
黒字経営であっても、後継者不在を理由に廃業する企業は少なくありません。経営が健全なうちに承継の準備を進めることが、結果的にコストを最小化する方法です。
リスク②|従業員の雇用が失われる
中小企業庁の試算によると、このまま後継者不在の企業が廃業した場合、約650万人の雇用が失われるとされています。
長年にわたって会社のために働いてきた従業員とそのご家族の生活を守ることは、経営者としての重要な責任です。事業承継は、自社だけの問題ではなく、そこで働く人々の人生に直結する問題でもあります。
リスク③|取引先・地域経済への連鎖的影響
一つの企業の廃業は、その企業だけの問題では終わりません。サプライチェーンの中で重要な役割を担っていた企業が廃業すれば、取引先にも連鎖的な影響が及びます。特に地方では、一社の廃業が地域経済全体の衰退につながることもあります。
【データで見る】事業承継を先送りした場合のGDP損失
経済産業省・中小企業庁の推計によると、このまま中小企業の廃業が進んだ場合、約22兆円のGDPが失われる可能性があるとされています。
70歳以上の中小企業経営者は約245万人に達し、そのうち約127万人が後継者未定の状態にあります。これは、日本経済にとっても看過できない深刻な問題です。
「悩んでいる時間」そのものがコストであることを、どうかご認識ください。完璧な答えを出す必要はありません。まず一歩を踏み出すことが大切です。
事業承継の悩みを根本から解決する5つのステップ
事業承継の悩みは、全体像の可視化・後継者の選定と育成・資産と税金の整理・専門家チームの構築・承継計画の実行の5段階で解決できます。
ここまで事業承継の悩みとリスクを見てきましたが、ここからは具体的な解決策をお伝えします。以下の5つのステップに沿って進めれば、悩みを一つずつ確実に解消していくことができます。
ステップ1|事業の全体像を「一枚の地図」にする
事業承継の悩みの多くは、「事業の全体像が見えていない」ことに起因しています。
収益構造はどうなっているのか。顧客基盤の強みは何か。競合と比べた優位性はどこにあるのか。組織体制はどのように機能しているのか。これらを一枚のシートに可視化するだけで、「何を引き継ぐべきか」「どこに課題があるのか」が明確になります。
悩みを「感情」から「構造」に変換すれば、優先順位が自然と見えてきます。漠然とした不安は、具体的なタスクに分解できるのです。
事業の全体像を可視化するためのフレームワークやツールは世の中に数多く存在します。ONE SWORDの「新規事業立ち上げキット」もその一つで、300社以上の支援実績から生まれた実戦用ワークシートとして、事業の全体像を一枚の地図にすることを目的に設計されています。
大切なのは、どのツールを使うかではなく、「全体像を可視化する」という行為そのものです。まずはこの第一歩を踏み出してください。
ステップ2|後継者の選定基準を明確にし、育成計画を立てる
全体像が見えたら、次は後継者の選定です。後継者に求めるべき要件は、大きく以下の3つです。
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経営ビジョンを描く力: 会社の未来を構想し、方向性を示せるか
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実務能力: 財務管理、営業戦略、組織マネジメントの基礎力があるか
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人望: 社内外の関係者から信頼を得られる人間性があるか
後継者候補が決まったら、育成には5年〜10年のスパンで考える必要があります。早めに着手することが、余裕を持った承継につながります。
後継者候補の3つの選択肢を比較
| 選択肢 | メリット | デメリット | 適するケース |
|---|---|---|---|
| 親族内承継 | 社内外の理解を得やすい。所有と経営の一致を維持しやすい | 適性があるとは限らない。親族間で対立が生じることがある | 意欲と能力のある親族がいる場合 |
| 社内承継(役員・従業員) | 事業への理解が深い。社内の信頼が厚い場合が多い | 株式取得の資金確保が課題。経営者保証の引き継ぎ問題 | 有能な番頭格の人材がいる場合 |
| M&A(第三者承継) | 幅広い候補から最適な相手を選べる。対価を得られる | 企業文化の融合が課題。従業員の不安への配慮が必要 | 親族・社内に後継者候補がいない場合 |
ステップ3|資産と税金の問題を専門家と整理する
自社株式の評価額の算定、相続税・贈与税のシミュレーション、事業承継税制の活用——これらは専門的な知識が必要な領域です。
ここで重要なのは、「自分一人で解決しようとしない」ということです。税務の問題は税理士に、法務の問題は弁護士に、それぞれの専門家と連携して進めるべきです。
特に、後述する事業承継税制の特例措置は、自社株式にかかる税金を100%猶予できる非常に強力な制度です。適用条件を満たすかどうか、早めに顧問税理士に確認されることをお勧めします。
ビジネスモデルの強みと収益構造を明確にしておくことは、承継後の企業価値向上にもつながります。事業全体の設計についてはビジネスモデルの作り方|4つの要素と5ステップで設計する実践ガイドも合わせてご覧ください。
ステップ4|事業承継の「チーム」を組成する
事業承継は、一人で進めるものではありません。以下のような専門家で「事業承継チーム」を組成することが、成功への鍵です。
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税理士: 自社株評価、相続税・贈与税対策、事業承継税制の申請
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弁護士: 定款変更、株主間契約、遺言書作成、紛争予防
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M&Aアドバイザー: 第三者承継の場合の候補先探索、条件交渉、デューデリジェンス
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経営コンサルタント: 事業の全体像の可視化、戦略の再設計、組織体制の構築
それぞれの専門家が自分の領域をカバーすることで、漏れのない承継が実現します。
ステップ5|事業承継計画を策定し、段階的に実行する
最後に、5年〜10年のスパンで事業承継計画を策定します。計画には以下の要素を含めます。
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後継者の選定・育成スケジュール
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自社株式の移転計画(時期・方法・税務対策)
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経営権の段階的な移譲プロセス
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取引先・従業員への周知のタイミング
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経営者自身の引退後のプラン
計画があれば、悩みは「不安」から「タスク」に変わります。一つずつタスクをこなしていけば、着実にゴールに近づいていくことができます。
【2026年最新】事業承継税制と活用できる支援制度
事業承継税制とは、後継者が取得した自社株式にかかる相続税・贈与税の納税を猶予する制度です。特例措置では100%の納税猶予が受けられます。
事業承継における税金の不安を大幅に軽減してくれるのが、国の支援制度です。ここでは、特に重要な制度を整理してお伝えします。
事業承継税制「特例措置」の概要
事業承継税制の特例措置は、一般措置と比べて大幅に優遇された内容になっています。
| 項目 | 特例措置 | 一般措置 |
|---|---|---|
| 納税猶予の割合 | 100% | 最大80%(贈与は100%) |
| 対象株式の上限 | 上限なし(全株式) | 発行済株式総数の2/3まで |
| 後継者の人数 | 最大3名 | 1名のみ |
| 雇用確保要件 | 実質撤廃(8割未満でも理由報告で継続可能) | 5年間平均で80%維持 |
【重要】特例承継計画の提出期限は2026年3月31日
特例措置の適用を受けるには、認定経営革新等支援機関(税理士、商工会議所等)の指導・助言のもとで「特例承継計画」を作成し、都道府県知事に提出する必要があります。
この計画の提出期限は2026年3月31日です。期限が間近に迫っていますので、特例措置の活用を検討されている方は、早急に顧問税理士や認定支援機関にご相談ください。なお、計画を提出した後、実際に事業承継(贈与・相続)を行う期限は2027年12月31日までとされています。
事業承継・引継ぎ補助金
事業承継・引継ぎ補助金は、事業承継やM&Aを契機として新たな取り組みを行う中小企業を支援する制度です。以下の3つの類型があります。
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経営革新枠: 事業承継後に経営革新に取り組む場合(補助上限600万円〜800万円)
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専門家活用枠: M&Aの際に専門家を活用する場合(補助上限600万円)
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廃業・再チャレンジ枠: 事業承継・M&Aに伴い既存事業を廃業する場合(補助上限150万円)
事業承継・引継ぎ支援センター
事業承継・引継ぎ支援センターは、全国47都道府県に設置された公的な無料相談窓口です。
事業承継に関するあらゆる相談に対応しており、後継者不在の中小企業と譲受を希望する事業者とのマッチング支援も行っています。「何から始めればよいか分からない」という段階の方にとって、最初の相談先として最適です。
事業承継の悩みを相談できる専門家・窓口一覧
事業承継の相談先には、事業承継・引継ぎ支援センター・税理士・弁護士・M&A仲介会社・金融機関・商工会議所の6つがあります。
「誰に相談すればよいか分からない」という悩みを解消するために、主な相談先を一覧で比較します。
相談先比較テーブル
| 相談先 | 強み | 費用目安 | 適するケース |
|---|---|---|---|
| 事業承継・引継ぎ支援センター | 公的機関・無料・全国47都道府県に設置 | 無料 | まず何から始めればよいか分からない場合 |
| 顧問税理士 | 自社の財務状況を熟知している | 顧問料内で対応可能な場合が多い | 自社株評価や税金対策の相談 |
| 弁護士 | 法的リスクへの対応力が高い | 相談1時間あたり1〜3万円程度 | 相続トラブル・株主間契約・定款変更 |
| M&A仲介会社 | 候補先のマッチング力が強い | 成功報酬型が主流 | 第三者承継(M&A)を検討する場合 |
| 金融機関 | 融資・資金調達の支援が可能 | 無料〜 | 事業再構築や資金調達が必要な場合 |
| 商工会議所 | 地域密着型の経営支援を提供 | 無料〜低額 | 地域の経営者ネットワークを活用したい場合 |
相談先の選び方 — 3つのチェックポイント
事業承継の相談先を選ぶ際は、以下の3つのポイントを確認してください。
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事業承継の支援実績があるか: 一般的な経営相談と事業承継の相談では、求められる知識と経験が異なります。事業承継に特化した実績があるかを確認しましょう。
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専門家同士の連携体制があるか: 事業承継は税務・法務・経営戦略など複数の領域にまたがるため、一人の専門家だけでは対応しきれません。他の専門家との連携体制が整っているかを確認しましょう。
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担当者との相性: 事業承継は長期にわたるプロジェクトです。信頼できるか、話しやすいか、こちらの状況を理解してくれるか——担当者との相性は非常に重要です。
事業承継を成功させるために — ONE SWORDが考える「戦略の再設計」
事業承継の成功とは、単に後継者を決めることではなく、事業そのものの価値を高め、再現性のある仕組みとして引き継ぐことです。
ここまで、事業承継の悩みとその解決策を体系的にお伝えしてきました。最後に、300社以上の経営支援に携わってきたONE SWORDの視点から、事業承継の悩みの「本質」についてお伝えします。
なぜ事業承継の悩みは”解決しない”のか — 3つの根本原因
多くの経営者様が事業承継に悩みながらも前に進めない理由は、以下の3つに集約されます。
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事業の全体像が可視化されていない: 何を引き継ぐべきかが不明確なため、後継者の選定基準も曖昧になります。
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経営が属人化している: 「社長がいないと回らない」状態では、誰が後継者になっても引き継ぎは困難です。
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戦略と戦術が混在している: 日々の業務(戦術)に追われ、中長期の方向性(戦略)が整理されていないため、優先順位が分からなくなっています。
事業承継は「経営戦略の再設計」である
ここで、一つの逆説的な提言をさせてください。
事業承継の悩みを「後継者問題」だと思い込んでいるうちは、根本的な解決には至りません。もちろん、後継者の選定は重要なテーマです。しかし、真に問うべきは「誰に引き継ぐか」の前に、「承継に値する事業になっているか」ではないでしょうか。
300社以上の支援実績の中で、承継がうまくいった企業には共通点がありました。それは、事業の全体像が「一枚の地図」になっていたことです。
収益構造が明確で、顧客基盤が可視化されていて、組織が「仕組み」で動いている。そのような企業は、誰が経営を引き継いでも事業を回せます。逆に、経営者個人の力量や人脈に依存した企業は、どれだけ優秀な後継者を見つけても、承継後に苦労するのです。
事業承継とは、「人を変える」ことではなく、「事業そのものを再設計する」ことだと私たちは考えています。
「悩み」を「タスク」に変換する — 戦略OSという発想
事業承継の悩みは、放っておけば「不安」や「恐怖」という感情の塊のまま膨らんでいきます。しかし、事業の全体像を可視化し、課題を構造的に分解すれば、悩みは具体的なタスクのリストに変わります。
「後継者がいない」→「後継者の要件を定義し、3つの選択肢を検討する」 「税金が不安」→「顧問税理士に自社株評価を依頼する」 「相談相手がいない」→「事業承継・引継ぎ支援センターに初回相談を予約する」
このように、悩みをタスクに変換すれば、一つずつ着実に前に進むことができます。
もし事業の全体像を整理し、承継に向けた優先順位を明確にしたいのであれば、ONE SWORDの「新規事業立ち上げキット」が一つの選択肢になるかもしれません。魔法のように悩みが消えるわけではありません。しかし、地図があれば迷子にはなりません。
クロスSWOT分析を活用して自社の強み・弱み・機会・脅威を整理しておくことも、承継計画を精緻化する上で有効です。クロスSWOT分析のやり方|戦略が「出ない・選べない・実行できない」を解決する完全ガイドを参考にしてください。
まとめ|事業承継の悩みは「構造化」すれば解決の道筋が見えます
本記事では、事業承継の悩みを経営者側・後継者側に分けて7つに整理し、その解決策をお伝えしてきました。最後に、要点を振り返ります。
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事業承継の悩みは「経営者側」と「後継者側」に分けて整理できます。 譲る側には後継者選び・税金・相談先・引退の決断、継ぐ側には経営力への不安・人間関係・先代との比較という、それぞれ固有の悩みがあります。
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悩みの根本原因は「事業の全体像が可視化されていないこと」にあります。 全体像が見えないから、何を引き継ぐべきか分からず、動けなくなるのです。
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解決策は5つのステップで体系的に進められます。 全体像の可視化 → 後継者の選定・育成 → 税務の整理 → 専門家チームの構築 → 承継計画の実行。
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事業承継税制の特例措置(提出期限:2026年3月末)は早急に確認してください。 100%の納税猶予は非常に大きなメリットです。
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経営者保証解除交渉は、承継前から金融機関と進める必要があります。 「承継後に交渉する」という順序の誤りが、多くの社内承継を失敗させています。
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一人で悩まず、専門家チームを組成することが成功への近道です。 事業承継・引継ぎ支援センターへの無料相談が、最初の一歩として最適です。
事業承継の悩みは、一人で抱え込む必要はありません。悩みを「構造化」し、一つずつタスクに変換していけば、必ず道は開けます。
この記事が、あなたの事業承継の第一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
「事業承継に向けて、まず何から手をつけるべきか整理したい」という方へ。
ONE SWORDの「新規事業立ち上げキット」は、300社以上の支援実績から生まれた実戦用ワークシートです。事業の全体像を「一枚の地図」に可視化する設計になっており、承継に向けた優先順位が自然と整理されていきます。後継者と一緒に取り組むことで、引き継ぐべき事業の輪郭が共有でき、承継準備が大きく加速します。動画解説付きで、ご自身のペースで取り組めます。
よくある質問
Q1. 事業承継の悩みで最も多いのは何ですか?
後継者の不在が最も多い悩みです。帝国データバンクの調査によると、中小企業の約50%が後継者不在という状況にあります。次いで、相続税・贈与税の負担、従業員や取引先との関係性、相談相手がいないことが上位に挙がります。
Q2. 事業承継の相談は誰にすればよいですか?
まずは各都道府県に設置されている「事業承継・引継ぎ支援センター」への無料相談をお勧めします。そのうえで、税務面は税理士、法務面は弁護士、M&Aは仲介会社など、課題に応じた専門家に相談するのが効果的です。顧問税理士一人に全てを任せるのではなく、専門家チームを組成することが成功の鍵です。
Q3. 事業承継にかかる期間はどのくらいですか?
一般的に5年〜10年が必要とされています。後継者の選定・育成、取引先や従業員への周知、税務対策などを段階的に進める必要があるため、早めの着手が重要です。60代のうちに準備を始めることが理想的です。
Q4. 事業承継税制の特例措置とは何ですか?
後継者が取得した自社株式にかかる相続税・贈与税の全額(100%)の納税が猶予される制度です。特例承継計画の提出期限は2026年3月31日のため、適用を検討される方は早急にご対応ください。認定経営革新等支援機関の指導のもとで計画を作成し、都道府県知事に提出する必要があります。
Q5. 後継者がいない場合はどうすればよいですか?
M&A(第三者承継)が有効な選択肢です。M&A仲介会社や事業承継・引継ぎ支援センターを活用すれば、事業を引き継いでくれる企業や個人とマッチングできます。近年はM&Aによる事業承継が増加しており、従業員の雇用も守られるケースが多くなっています。
Q6. 自社株評価が高額になりすぎて事業承継が進められない場合はどうすればよいですか?
まず現状の評価額が「なぜ高くなっているか」の構造を把握することが先決です。含み益のある不動産・有価証券の整理、役員退職金の活用、評価方式の見直し(類似業種比準価額方式 vs 純資産価額方式)など、評価額を適正化するアプローチは複数あります。また、事業承継税制の特例措置を活用すれば、評価額が高くても納税を猶予できます。いずれにせよ、単独で判断せず、事業承継に精通した税理士に相談することが不可欠です。
Q7. 経営者保証はどのように解除すればよいですか?
経営者保証に関するガイドラインおよび事業承継時の特例では、一定の要件(財務の健全性・資産と経営の分離・透明性の確保)を満たした場合に保証なし融資が可能とされています。解除交渉は承継前から金融機関と開始し、「なぜ保証が不要といえるか」を定量的に説明できる財務データを準備することが重要です。事業承継・引継ぎ支援センターや経営者保証に精通した弁護士・金融機関担当者と連携して進めることを強くお勧めします。
Q8. 事業承継後に後継者が経営で苦労しないためには何が必要ですか?
最も重要なのは、「経営が属人化していない状態」を承継前に作ることです。具体的には、収益構造・顧客基盤・組織の役割分担を文書化し、先代がいなくても事業が回る仕組みを整備することです。また、後継者が承継前から意思決定の機会を段階的に増やし、実戦経験を積む期間を設けることが育成上の核心です。ONE SWORDの支援では、この「仕組み化」と「後継者の経営学習」をセットで進めることを推奨しています。
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事業の全体像を「一枚の地図」にしてみませんか?
事業承継の悩みの多くは、事業の全体像が見えないことから始まります。ONE SWORDの「新規事業立ち上げキット」は、300社以上の支援実績から生まれた実戦用ワークシートです。動画解説付きで、ご自身のペースで取り組めます。
まずは全体像を可視化することから始めてみてください。